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アスリートのキャリアに対する私の考え

タレント活動をされており、今でも現役アスリートとして活躍されている武井壮さんが、
「セカンドキャリアなんてねぇんだよ。ずっとファーストキャリアだよ。」
と、フジテレビ系列の番組で話されていた。

この「ファーストキャリア」という言葉に、長く辛いトレーニングを重ねてきたアスリートだからこその”強み・アピールポイント”があると感じ、共感したため、ここに取り上げた。

番組内容については、こちらから。
(本件について掲載しているいずれのサイトも、アーカイブが残らなそうなため、引用文として本記事の最後に載せることとした)

ネット上で検索してみると、番組中に彼が公表した今までの最高月収の金額に注目が集まっている。
非常に残念である。
確かにビックリはするが、彼の伝えようとしているコトが、サラッと流されすぎている。しかし、おそらく大抵の人が同様なのであろう。

そうした周囲の環境が、アスリートが競技に集中しづらく、継続が困難な環境が生み出されてしまっている大きな一因の一つだと考える。

特に日本では、競技をしながら別のこと(例えば、メディアに露出する、大学院に通う、会計士などの資格取得の勉強をするなど)を行うことに対して、「競技に集中しないから勝てないんだ」「競技だけやっときゃいいんだよ!」とネガティブな意見が出る風潮がある。

また、多くの人は、高校生や大学生までで競技生活を終える。「部活」というものがそれだ。社会人になって以降も、仕事と並行して競技活動を続けられることはマレである(稀少なほどではないが、おおかたは競技には趣味程度の関わりに移っていく)。
高校生・大学生までならば、親に支援してもらい余計なことを考えずに、競技に打ち込むことも出来るが、一歩、学生という枠から飛び出した時に、競技生活を送るための環境がガラリと変わってくるのだ。

超トップアスリートを除き、アスリートが競技活動を続けていくのはとても困難である(超トップアスリートも苦労の過程がどこかしらにはあったはずだが)。
成績を上げようと思えば思うほど、日々のトレーニングに時間が必要である。
しかし、それとともに、トレーニング・競技活動を続けていくのには、費用が伴うことも意味する。

トレーニングや競技活動のための費用を稼がなければならない、稼ぐには収入を得るための活動(仕事など)に時間が割かれる、トレーニング時間を削る、成績を上げるため効率が落ちる。。。悪循環だ。

それに加えて、いつかは競技活動を終えることにはなる。
その後、どうしよう。自分の生活・人生はどうなるのか、といった点にも不安や悩みが積み重なってくる。
集中力や情熱にも悪影響が及んでしまう。

彼の言う「ファーストキャリア」は、ずっとアスリートとして競技活動をしていくことを意味しているのではない。たとえ競技活動を引退したとしても、アスリートとして培ってきたベースの上にそれぞれ個人の人生が続き、競技人生・競技から離れた人生が別々に存在するのではなく、全てひっくるめてキャリア=人生なのだ、と言っている。

私がアスリートの方々のために、デュアルキャリア・セカンドキャリアをプランニングする手助けをしたいのだと話した時に、「スポーツ選手が競技に打ち込んでいる時に、競技以外のことを話したって、『こっちは競技に集中して打ち込んでるんだ!』と言われるだけだから、そんなコンサルティングなんて成立しない」と言われたことがある。

私は決してそのようなことはないと考えている。競技活動に打ち込むという人生の中の限られた時間での行動だけを切り取って考えるのではなく、生まれてから死ぬまでの自分の一生を見据えた上で、競技人生を成り立たせることが必要なのだと。

だからこそ、スポーツキャリアアドバイザーという役目が、この社会に必要なのだと考え、その役割を果たしたいと考えるようになった。

経営コンサルタントが、なんでアスリートやスポーツビジネスのコンサルティングをやるの?とよく言われるのだが、私が武器としている”バリューエンジニアリング”という手法は、”すべてのモノコト”に活用することが出来る。
したがって、企業における問題解決だけではなく、スポーツという素晴らしい分野にも適用させて、様々な問題を解決し、価値を向上させることも可能なのである。

単なる目の前の問題を解決するだけでなく、いかにアスリート、スポーツの価値を向上させていくのかまでを含めて解決することが使命だと考えている。


以下は、Livedoor Newsより引用させていただいた。


ゲストの3人が、自由気ままにトークする「ボクらの時代」(フジテレビ系)。
11月11日の放送回には、陸上選手の経歴を持つ俳優の和田正人、“百獣の王”武井壮、そして青山学院大学陸上部監督・原晋氏が登場。アスリートの“ゴール”についてトークを展開した。

まず武井は「そもそも正人は、僕よりデビューが早いし、箱根駅伝の選手が俳優になったってニュースがポンって出て、まぁそういう道あったかって、悔しいなってちょっと思ってて、陸上選手初のタレントを先にいかれてんなと思って」と和田にライバル心を抱いていたことを明かす。

その後、それぞれの恋愛や結婚、スポーツ界の不祥事について持論を展開し、選手引退後のセカンドキャリアの話題になると、武井が

「セカンドキャリアなんてねぇんだよ。ずっとファーストキャリアだよ。
全部積み重ねた、陸上やったものを生かしてその後ずっとやってくわけで、このまんまおまえのキャリア続くからな、ってことをもっと言ってあげなきゃいけないし、今じゃあいくらもらってんだ(って聞くと)『いや給料はないですけど』(っていうけど)、このまんまスポーツやってたらそのまんまだからな。
セカンドキャリアなんてねぇぞって。
すごい厳しい言い方だけど、俺まじで大好きなんだよ、アスリートの子たちが」

と、日本の選手たちの現状に警鐘を鳴らす。

さらに

「スポーツを金にもなんねぇのに、バカみてぇに毎日5時間も6時間もトレーニングしてこんな体になってさ、苦しいことにめちゃめちゃ耐えられる精神性持ってて、本当いい子たちばっかりなのよ。
だからこそ厳しく、おまえらそのまま行ったら、そんなにいい人間性持ってんのに、まじで、ちょっと勉強して、ちょっとお金のこと知ってるやつに全部やられちゃうんだから。
でもおんなじ努力を、おまえら努力する天才なんだから、コツコツ楽しくもねぇ苦しいことを毎日何時間もやる天才なんだから、おまえらがそこ行ったら圧勝だから。っていうのを俺は伝えたくてしょうがないんですよ」

と、努力の方向性を少し変えるだけでアスリートのセカンドキャリアは変わると熱弁。

「自分が大好きな陸上の話をしたり、トレーニングするのも、演技の練習するのも、全部お仕事になってるじゃないですか。もう。だから本当にスポーツ選手のゴールってそこだと思うんですよ」と、アスリート経験を仕事に生かせることが理想だと語る。

この話に原氏が「箱根駅伝の指導者も今まではボランティアでやってたのが、指導者という職業が確立されて、それなりのお給料を頂いて。これが仕事なのか趣味なのか分からなくなっているよね」と、これまでの経験が今の仕事になっていることを話すと、武井が原氏に「どれくらい(ギャラ)もらうんですか?」と直球質問。

口ごもる原氏に自身の収入について「俺は隠さないって決めてるんで、そういうことを全然。最高月収くらいだったら全然言えますよ。月いくらとか。お金の話をしたいんじゃなくて、そのくらいできるんだっていうのを伝えたくて」とコメント。

原氏が「最高? 月収?」と質問すると、武井は「4~5000万じゃないですかね」と自身の最高月収をサラッと明かす。

すると原氏と和田の2人は吹き出しながらあぜんとし、その額に驚きながら原氏は「夢与えてるよ~」と、最大の成功例である武井に賛辞を送り、締めくくった。

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