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オンラインVE活動(VVE)方法の紹介-基本編

通常、VE活動は、プロジェクトメンバーが一堂に会して実施します。
しかしながら、昨今のコロナ禍の影響から、これまでどおりのVE活動を実施することが困難になっています。

こういった状況は、一般企業でも同様でして、テレワークが取り入れられていたり、内部・外部とのオンライン会議も普及してきています。

しかし、多くの人がオンライン会議慣れしてきてはいるものの、VE活動をオンラインで行おうとすると、ただのオンライン会議の方法だけでは十分な活動をすることができません。

そこで、CHIKARIZEが実施しているオンラインでのVE活動(VVE:Virtual VE)の方法について紹介致します。

【用意する環境】・・・括弧内はCHIKARIZEで使用している環境になります
1. PC 2台(ともにWindows10)
2. タブレット端末(iPad Pro + Apple Pencil)
3. キャプチャーボード(ALTENG GT-CAP-01 2020バージョン)
4. Zoom(プロ)
5. Microsoft Whiteboard(弊社ではConceptsアプリを使うこともあります)

【構成】
用意した環境を次のような構成で繋ぎます。

【メリット】
キャプチャーボードの活用によるコミュニケーション向上
Zoom標準の”画面共有”機能を使うと、共有映像が画面全体に映された状態で進めることになってしまいます。
こうなると、参加メンバー全員を1つの画面に表示することができないため、画面に表れていないメンバーの様子を見ることができないことから、コミュニケーションに不安を抱えてしまうことになります。
しかし、キャプチャーボードを使用することで、Zoom上に参加者の1人として、小さなコマに共有したスライドや映像を映すことができるようになります。
すると、プロジェクトメンバー全員を画面上に並べることができます。
必要な時だけ、自分でスライドや講師のコマを全画面にすれば良いのです。

Zoomのブレイクアウトルームによるチーム別活動
Zoomには”ブレイクアウトルーム”という機能があります。
プロジェクトメンバーを、ブレイクアウトルームという小部屋に振り分けることができるのです。
小部屋に振り分けられると、振り分けられたメンバーのみがZoom上に表示されるようになります。
VE活動中に、二手などに分かれて作業をしたいことがあります。
しかし、Zoomで1つの場だけでは、メンバー全員が1つの画面・スピーカー・マイクを通して会話することになるため、チーム別の作業をすることができません。
ブレイクアウトルーム機能で、チーム別に小部屋に分けてしまえば、それぞれのチームのみの環境で作業をすることができるわけです(図中の点線で囲んだ部分です)。
また、VE活動だけでなく、VE基礎研修やWSSなどになると、さらに効果が増します。
基礎研修やWSSでは、全体への講義・チーム別の演習をくり返すことになります。
まさに、ブレイクアウトルームの出番なわけです。
全体への講義の場合はメインのZoom画面で行い、チーム別演習ではブレイクアウトルーム機能で小部屋に分けるといった進行が可能になります。

Microsoft Whiteboardによる活動内容記録の共有
VE活動では、各ステップごとにワークシートを用いることとなります。
リアルであれば机に紙を広げれば良いのですが、オンラインではこれに変わるものが必要となります。
それが、Microsoft Whiteboardです。
Microsoft Whiteboardは、1つのスペースを複数名で共有して書き込むことができます。
可能であれば、スタイラスペンなどが使えるPCだと、直接にMicrosoft Whiteboard上のワークシートに書き込んでいけるので便利です。
弊社の場合、iPad Pro + Apple Pencil + Conceptsアプリの組み合わせを使用することもあります。
Apple Pencilの驚くほどの書き心地と、Conceptsアプリの機能の豊富さが、とても便利に使えるためです。
しかしながら、かならずしもこのようなデバイスを用意できるメンバーばかりとは限らないため、環境として整えられる場合にのみ使用しています。

【その他】
実はこの環境(キャプチャーボードを活用した環境)は、VE活動だけではなくて、通常のオンライン会議にも活用することができます。
オンライン・リモートだとコミュニケーションが深まらない、そのような意見を聞くことが多いのですが、少しでもミーティング参加者が不安を感じないような工夫として取り入れてみてはいかがでしょうか。

また、VVEでのリーダーには、リアルでのVE活動とは違ったファシリテーションスキルも必要になります。
そして、私の場合は専門家ではありますが、IT環境に不慣れな方も多いかと思います。
VVEを実施する際に、つまづきやすい点、気をつけた方が良い点、私自身の気づきなどもあります。
これらの点については、また別途、紹介したいと思います。

※注意点
キャプチャーボードは低価格なものから高価なものまで様々な製品があります。
さらに、PCなどとの相性もあるようで、うまく表示できないこともありますので、ご注意ください。
色々な環境でのキャプチャーボードの情報がネットにはあふれているので、事前に十分な情報を収集していただきたいと思います。
ちなみに、弊社で使用しているキャプチャーボードは、約15,000円のものです。
格安な製品から高価格な製品まで色々と試した結果、前述で紹介した製品に落ち着きました。

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